教育
素粒子物理学や加速器科学は、科学の新しい地平を切り拓く最先端の学術分野です。KEKでは、最先端科学に迫る好奇心とチャレンジ精神にあふれる「基礎科学の未来を担う人材」の育成をめざして、様々な教育活動を実施しています。
総合研究大学院大学(総研大)は、大学共同利用機関の優れた研究環境と人材を活用してトップクラスの研究者を養成するという世界でも類例のないコンセプトのもとに設立された教育機関です。KEKには、総研大の「高エネルギー加速器科学研究科」の3つの専攻(加速器科学専攻、物質構造科学専攻、素粒子原子核専攻)が設置されており、学術研究の新しい流れに先導的に対応できる、視野の広い創造性豊かな研究者養成の一端を担っています。
また、KEKでは、国立、公立及び私立の大学の要請に応じ、大学院生を特別共同利用研究員として受入れ、研究指導を行っています。さらに、KEKと大学院が連携・協力して学生の指導を行って、学生の資質向上を図り、相互の研究交流を促進する「連携大学院制度」のもと様々な教育活動を展開し、日本の学術及び科学技術の発展に貢献しています。
各種スクール等の実施
KEKでは、次世代を担う青少年の育成の場、幅広い年代を対象とした生涯学習の場を提供すべく、様々なスクールや公開講座を実施しています。
- サマーチャレンジ
- 大学生のための、素粒子・原子核、物質・生命分野を学ぶスクール「サマーチャレンジ」は、日本の将来を担う若者、特に大学生を対象とした従来には無いサマースクールです。世界の第一線で活躍する研究者による直接の研究紹介の場を設け、研究の最先端に触れてもらうことにより、研究の喜びを実感する機会を提供しています。
- B-Lab(ビー・ラボ)
- B-Labは、高校生を対象とした素粒子発見プログラムです。KEKB加速器を使った実験で収集されたデータの一部を、インターネットを通じて主に高校の科学クラブなどに公開し、このデータを使って「新粒子探索」を行ってもらうプログラムです。このプログラムで、珍らしい8種類の粒子が、高校生たちの手によって再発見されています。
- Belle Plus (ベル・プリュス)
- Belle Plus は、高等学校、中等教育学校後期課程、高等専門学校等に在籍する方を対象としたサイエンスキャンプです。予備知識がなくても楽しめる、素粒子物理に関する体験型の入門プログラムで、研究者による講義や、加速器や測定器を間近に見ることのできる見学ツアーのほか、コース別の実習、研究発表も行います。
- 高校生等受入実習
- 高校生等受入実習は、学校では体験しがたい研究の現場を肌で感じるとともに、ものつくりなどの体験から自然科学への興味を持つきっかけとなることを目的として、中学・高校生を対象に講義や実習指導などを行っています。
- ウィンター・サイエンスキャンプ
- サイエンスキャンプは、文部科学省が「サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト」の一環として実施している、本格的な実験や実習を主体とした、科学技術体験合宿プログラムです。KEKでは、加速器実験の現場を体験し、研究の進め方、楽しさを体験するプログラムを提供しています。参加者は、基礎的な実験実習を通して、測定機器の作製、調整、データ取得、データ整理など、実験の進め方を学ぶことができます。
- 公開講座
- KEKでは、幅広い年代を対象とした生涯学習の場として、公開講座を開講しています。加速器科学や素粒子物理学、物質構造科学など、毎年様々なテーマを定めて実施しており、毎回、数多くの参加者にご来場頂いています。
KEKでは、加速器科学や素粒子・物質構造などの研究に対する理解を深めていただくことを目的に、KEKの研究者や職員を学校、各種団体等にへ講師を派遣する事業を実施してきました。2010年後からは「KEKキャラバン お届けします、科学に夢中。」と名付けて、本格的な職員派遣プログラムとしての運用を開始しています。